趣味:電子工作
2000.01.07 更新
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ただいま作成中につき内容等の不具合はご容赦ください。
また、ページ構成は予告無く変更されます。
INDEX
サークル用の量産基板には感光基板を、
1 個限りの手作り品に関しては感光基板または万能基板を使っています。
感光基板の作成過程
- 1.パターン図の作成
- ちゃんとした CAD を使えばいいのでしょうが、遥か 5 年前くらいからの歴史的
事情で、NEC PC-9801 シリーズ上で MPS (まぐろペイントシステム/マルチペイント)
を使って、ドット絵のようにして描いています。180dpi 出力を前提にしており、線幅
4 ドットで 0.6mm 程度を目安にしています。ピン間などは頑張って 3 ドット (0.4mm)
で引いています。
- 2.マスクの作成
- 以前は倍寸で出力したものを 50% に縮小して OHP フィルムにコピーしていたの
ですが、現在は原寸で OHP フィルムにレーザープリンタで出力しています。
もっと遡ると、トレーシングペーパーに黒ペンで手書きという時代もありました…。
- 3.感光
- サンハヤトの感光基板とマスクを、色紙サイズの額に挟んでセットします。感光
自体は 6W のブラックライトから 10cm 程度の距離で 20 分が目安ですかね。1 本
しか使っていないので、大体 75mm×120mm 程度が限界です。このサイズを超えると、
端のほうの感光が甘くなって失敗しやすくなります。
- 4.現像
- 専用の現像材を使って手早く。説明書には 1 分とか書いてありますが、実際は
もう少し長めにしないと出てきません。冬場は液温が低くて反応が鈍くなるので、
エッチングと同じように湯煎で行います。
- 5.エッチング
- 液温を 40°程度に保つため、湯煎で行います。B5 サイズ程度で深さ 5cm 程度の
アルミ製のバットにお湯を張ってガスコンロの上に置き、バット内にスノコ状の金具を
沈めたその上にプラスチック容器 (PC 用のケーブルの梱包でよく使われているものを
流用してます) を置いて行っています。
言葉で書いても良く分からないので、写真 (全体像・各パーツ) をどうぞ。
- 6.切断・穴開け
- 切断は P カッターで両面から切れ込みを入れて机の角で「パキッ」と。:-)
穴は電動式のミニドリルで開けています。IC や抵抗・コンデンサ等の穴は 0.8mmφを
使っています。
PIC ライタ比較
なりゆき上、ウチには PIC ライタが 3 台ほど存在していますが、その
比較を行なってみましょう。写真は左からTech-
tools(旧)Parallax 製、IPI製、秋月版 (改) となっています。なお、
Tech-tools 社の PIC ライタ部門はParallax
社から売却されたものであり、私の持っているライタの刻印は Parallax となって
います。
最初に買ったのが Parallax 製で、しばらく後に秋月版を製作し、しばらくは秋月版を
主に使っていました。IPI 製のライタを購入したのは、秋月版のライタが壊れたための
応急処置的なもの (12C509 を焼く必要があったため) です。後に、秋月版の故障は
制御用の PIC が飛んだためだと判明し、Parallax 製のライタで制御用の PIC (16C57)
を焼き、秋月版ライタも復活しました。以降再び、秋月版ライタをメインに使う日々が
続いています。:-)
ベンダー |
主な対応 PIC タイプ |
16C56 | 16C57 | 16F84 | 12C509 |
(旧)Parallax |
○ | ○ | □ | × |
秋月(改) |
○ | ○ | ○ | △ |
IPI |
○ | △ | ○ | ○ |
△:変換アダプタが必要
□:16C84 として書き込むため、プロテクト不可 |
一長一短なのですが、秋月版があれば全ての用事は足りるように思います。ただ、
過去にライタ制御用の PIC (16C57)が飛んでしまったことがあるので、予備機も持って
おかないと不安なのも事実です。
ということで、現在は秋月版のライタを主に使っています。IPI 版のライタは
非常用に購入したものの、ほんの数個ほど 16F84 と 12C509 を焼いただけしか
使っていません。
- マウスコンバータ /88 (無印/N/P)
- サークル W341 連合初の同人ハードウェア。初期ロットはマスクパターンが
手描きだった時代 (後に OHP 版へと進化/基板製作参照)。
無印・N 版・P 版、ともにハードウェア的には大きな変更は行なっていません。
マウス側のコネクタが異なった程度の変化です。さすがに P 版 (PS/2 マウス対応)
は、ソフトウェア的には大変更が入っていますが、副作用としてプログラムサイズが
512 ステップ以下に収まるようになり、PIC 16C54 でも大丈夫になりました。:-)
試作は 16F84 で行ない、量産は 16C56 や 16C54 で行なっていたのですが、現在は
秋月での販売価格が逆転してしまっている (何故 !?) ので、全数 16F84 で作って
います。
- マウスコンバータ /68 (無印/N)
- 基本的には上記のマウスコンバータ /88と同じ設計です。
違うのは、基板上にプルアップ抵抗が付いたのと、ケーブルが違うものになった程度
です。
- マウスコンバータ /68P [1999.08.13]
- 上記のマウスコンバータ /68と同様の、PS/2 マウス対応
です。8pin 版である 12C509 で作れるので、普通の♂コネクタと中継(♀)コネクタを
合体させたものの中に回路一式を組み込んでみました。フラットパッケージ(SM)の
PIC 12C509 とチップ部品を実装した基板の寸法は、わずか 8mm×20mm ですが、実装
するのに骨が折れます (;_;)。原価が下がったので上記 2 種 5 タイプのコンバータ
より値下げしてみたのですが、友人に言わせると「手間はかかってるから同じ値段で
いいのでは」ということだそうです。
- おけこん
-
■単発品 (キット改造)
- 秋月版 PIC ライタ
- 専用基板付きのキットだが、部品配置が気に入らなかった (現行品では改善されて
いる模様) ので、万能基板で作った。元々のほぼ半分の面積に押し込む。:-)
独自拡張として、12C508/509 対応の ISP 用 5pin コネクタを装備。
■単発品 (独自)
- NTSC→RGB コンバータ
- 秋月の V7021 キットを参考に構成。将来的にはアップスキャンコンバータの一部
として使うつもりだったので、同期分離には NJM2217 を使用。PLL を使ってジッタの
低減ができる (…らしい)。
実際には現在はコンバータとしては稼働していないが、下の RGB スイッチとペア基板
(電源は共通で、このコンバータ基板に乗っている) なので、通電は常時されている。
- RGB ビデオスイッチ
- 上のコンバータとの併用を考えなければ、3 入力 1 出力の RGB 電子スイッチ。
コンポジットビデオ用のスイッチ IC (NJM2246) を利用しているため帯域幅が狭く、
事実上 31kHz (VGA サイズ) が上限。分離同期入力で、出力は複合同期信号にも対応
(FM-TOWNS 用モニタに接続するため)。後付けで、同期信号の極性を自動的に判別する
機能も追加。複合同期を作る上で、PC/AT の VGA 出力に対応するため。
- 携帯電話充電池用放電器
- DoCoMo P101 専用。バッテリパックの公称電圧は 3.6V (3 セル)、公称容量は
600mAH。
単なる 600mA の定電流回路。放電モニタ用 LED を流用し、電池電圧が約 2.5V 以下
になると放電電流が激減するようにしている。
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KATOH Toshihiko
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